
これまでAlexaからもMoonlightからも起動できていたPCが、ある日どちらからも起動しなくなった。Moonlightには「Host MAC unknown, unable to send WOL Packet」という警告まで出た。
先に結果を書くと、PCを通常起動してMoonlightで一度接続・切断し、その後PCを落としてAlexaからWOLを試すと、再び起動できた。ただし、なぜ直ったのかは分かっていない。今回は解決方法の紹介というより、起きた症状と復旧までの記録を残しておく。
二つの起動経路で失敗

Moonlightに出たのは、対象ホストのMACアドレスが不明なため、WOL Packetを送れないという警告だった。画面上の英文も「Host MAC unknown, unable to send WOL Packet」となっている。まず確認できるのは、この表示が出たことだ。
WOLは、ネットワーク経由でPCを起こす仕組み。起動要求にはMagic Packetというデータが使われ、対象のネットワーク機器を識別するMACアドレスが含まれる。MACアドレスが分からないという表示は、その起動要求を作るための情報に関係している。ただし、なぜMoonlightがその情報を把握できなくなったのかまでは、警告だけでは分からない。一般的なMagic PacketとMACアドレスの関係は、MicrosoftのWOL説明でも確認できる。
今回のPC環境は次のとおり。
- Windows 11
- FUJITSU ESPRIMO D7010/FX(FMVD5001EP)
- 有線LAN、Realtek PCIe GbE Family Controller
- AlexaのWake-on-LAN構成、Moonlight/Sunshineを使用
以前はAlexa経由でもMoonlight経由でもWOLが成功していた。シャットダウン状態から起動できた実績もあり、BIOSのLAN WakeやWindows/RealtekのWake on Magic Packetなどは有効にしていた。高速スタートアップをOFFにした状態でも起動できていた。
今回はWOL関連の設定を変更していない。それでもAlexaからの起動は失敗し、Moonlightでは先ほどの警告が出た。シャットダウン中のLAN端子LEDは点灯していたが、点灯していたという観察だけで、起動要求が届いていたとか、WOLが正常だったとは判断できない。
ここで分けておきたいのは、Alexaは「PCが起動しなかった」、Moonlightは「MACアドレスが不明で送れないと表示された」ということ。同じ時期に失敗したものの、同じ原因だったかどうかは確認できていない。
Alexaからの起動構成そのものは、以前の記事にまとめている。設定を最初から作る話が必要なら、こちらを前提として読める。
設定を変えずに復旧した流れ

Windowsを再起動しても、当初は改善しなかった。その後、PCを通常起動した状態でMoonlightから接続して切断し、PCを落としたあとにAlexaからWOLすると起動できた。
実際に確認した順序を並べると、こうなる。
- PCを通常起動する。
- MoonlightからPCへ一度接続する。
- Moonlightの接続を切断する。
- PCを落とす。
- AlexaからWOLを試すと、PCが起動した。
この間、WOL設定は変更していない。新しい設定を見つけて直したわけではなく、この流れのあとにAlexaから起動できる状態へ戻った、という結果だけが残った。
「Moonlightへ接続したら必ず直る」とは言えない。通常起動、接続、切断、その後の電源操作のどれが関係したのか、あるいはそれ以外の一時的な状態が変わったのかは切り分けていない。同じ手順で再現するかも未確認だ。
ARPテーブルやMACアドレスの再学習が関係した、と説明したくなるところだが、その確認はしていない。今回はパケットの送信・受信や内部状態を記録していないため、復旧の理由として断定できる材料はない。
また、復旧後に確認できたのはAlexaからのWOL成功だ。MoonlightからのWOLも再び成功したかどうかは、この記録では確認できていない。Moonlightで接続できたことと、Moonlightから電源OFFのPCを起こせることは、別の確認として扱っておく。
次に再発したら比べたいこと

次に同じ症状が出たら、PCを手動で起動する前に、別のWOL送信手段と比べてみたい。今回は通常起動したあとに復旧したので、失敗していた状態のまま確認できる情報を残せなかった。
たとえばiPhoneなどの別WOLアプリから送信し、Alexaだけが失敗するのか、ほかの手段でも起動しないのかを見たい。Moonlightについては、同じ警告が出るかも別に記録する。これは次回の検討で、今回すでに試した操作ではない。
- PCを手動起動する前に、Alexaと別WOLアプリの結果を比べる。
- Moonlightの警告内容と、そのときのLAN端子LEDを記録する。
- 必要ならパケットキャプチャで、Magic Packetの送信有無を確認する。
別アプリから起動できたとしても、その結果だけでAlexa側の故障と決めつけるつもりはない。逆に全部失敗しても、PC側の設定が原因とは限らない。どの手段で何が起きたかを残してから、次の確認を考えるほうがよさそうだ。
今回の結論は、設定を変えないまま、通常起動とMoonlightの接続・切断を経たあと、AlexaからのWOLが復旧した。ただし原因は未特定ということ。同じ警告を見た人にとって、一つの経過記録にはなると思う。確実な解決手順にはせず、次に再発したときの比較材料として残しておく。





