
Equalizer APOとは
Equalizer APOは、Windowsの音質を自由に調整できる無料のイコライザーソフトだ。
低音や高音を好みに合わせて調整できるのはもちろん、イヤホンやヘッドホンごとに別々の設定を保存することもできる。
動作も軽いので、音楽や動画、ゲームなど普段使いでも負荷はほとんど気にならない。
今回はEqualizer APOをインストールして、イヤホンごとにイコライザー設定を分けるところまで紹介していく。
インストール
まずはEqualizer APOをインストールする。
※2026年7月30日現在の最新バージョンは1.4.2。
インストール時の注意
インストールの途中でDevice Selectorが起動する。

Device Selectorは、Equalizer APOを使用するデバイスを選択するためのソフトだ。
ここでチェックを入れていないイヤホンやスピーカーには、Equalizer APOの設定が反映されない。
使用するデバイスにチェックを入れたら、Windowsを再起動する。
後日、新しいBluetoothイヤホンやヘッドホンを追加したときも、Device Selectorで追加してから再起動が必要になる。
今回はイヤホンのイコライザー調整が目的なので、「ヘッドセット」ではなく「ヘッドホン」の項目になっているか注意してほしい。
OKを押すと、選択したデバイスがAPOに対応しているかチェックされる。

今回は英文を見る限り問題なさそうだった。
ここはユーザーの環境によって変わるので、自分の画面でも確認してほしい。
使用する前に知っておきたい注意点

Equalizer APOを利用するには、APO(Audio Processing Object)に対応したサウンドカードドライバーが必要になる。
最近のWindows PCであればほとんど問題なく利用できると思うが、一部の古いサウンドカードや特殊なオーディオドライバーでは正常に動作しない場合がある。
また、ASIOやWASAPI排他モードなど、Windowsのサウンドエフェクト機能をバイパスして音声を再生するアプリでは、Equalizer APOのイコライザーが反映されない。
ゲームや音楽プレーヤーで音が変わらない場合は、使用している再生方式も確認してみてほしい。
Bluetoothイヤホンでも、Windowsの通常再生であればEqualizer APOを利用できることがほとんどだ。
ただし、Bluetoothイヤホンの場合でも、ASIOや排他モードなどWindowsの音声処理を経由しない再生方法では効果が反映されない。
インストール完了後
スタートメニューを開くと、Equalizer APOのフォルダが出来上がっている。

今回使うのは次の2つ。
・Configuration Editor
音質などを編集するソフト。
・Device Selector
Bluetoothイヤホンなど、Equalizer APOを使用するデバイスを追加するソフト。
Device Selectorは、基本的に一度設定すれば、新しいイヤホンやヘッドホンを購入しない限り設定する必要はない。
インストール時に設定は済ませているので、まずはConfiguration Editorを起動する。
もしこのようなアラートが表示されたら、画面の指示に従ってほしい。

このアラートには、Device Selectorで指定していないデバイスが見つかったことが書かれている。
今回は音質を変えたいイヤホンをすでに指定していたので、「No」を選んだ。
まだ指定していない人は「Yes」を選ぶとDevice Selectorが起動するので、使用するデバイスを指定してほしい。
Configuration Editorを起動
この画面がConfiguration Editor。

初期状態ではconfig.txtが開いている。
config.txtには、上から次の設定が並んでいる。
1.Preamplification
入力レベル、つまり音量を増減できる。
2.Include
編集内容を保存したテキストファイルを読み込む。
初期状態では、低音を少しブーストするサンプルファイルが指定されていた。
3.Graphic EQ
周波数ごとの音量を増減させる。
初期状態では変更されていない。
Equalizer APOが反映されているか確認する
まずは試しにPreamplificationのGainをマウスで上下して、実際の音量が変わるか確認してみる。

下の赤いグラフが上下し、実際の音量も変われば問題ない。
音に反映されない場合は、次のどちらかを確認してほしい。
・Device Selectorで使用するデバイスを指定できているか
・デバイスを指定したあとにWindowsを再起動したか
このほかに、デバイス自体がAPOに対応していない可能性もある。
今回は正常に反映されていたので、次に進む。
イヤホンごとに設定ファイルを分ける

このままconfig.txtにあるGraphic EQを上下して、音質を変更することもできる。
ただし、config.txtに直接イコライザーを設定すると、Equalizer APOを有効にしているすべてのイヤホンやヘッドホンに同じ設定が反映されてしまう。
今回はイヤホンごとに設定を変えたいので、Includeを使って設定ファイルを分けていく。
なお、Equalizer APOの設定内容はテキストファイルとして保存されている。
以前はテキストファイルを直接開いて細かく変更していたが、現在はConfiguration Editorの画面上からほとんどの設定を変更できる。
Equalizer APOについて検索すると、Peaceというソフトを使って設定している記事も見つかる。
ただ、私はConfiguration Editorだけで設定できたので、今回はPeaceを使用していない。
初期設定を削除する
まずはマイナスボタンを押して、不要なパラメーターをすべて削除していく。

画面が狭くてマイナスボタンが隠れているときは、下向きのボタンを押すと表示されるので、そちらから削除する。
新しい設定ファイルを作成する
続いて、
「プラスボタン → Control → Include」
の順にクリックする。

Includeが作成されたら、上にあるテキストファイルのアイコンから、新しい設定ファイルを作成していく。

保存ボタンを押してファイル名を決める。

今回はtest01.txtとした。

ファイル名がtest01.txtになっていることを確認する。

config.txtから設定ファイルを読み込む
config.txtのタブに戻る。
Includeのフォルダボタンを押して、先ほど作成したtest01.txtを指定する。

これでconfig.txtからtest01.txtの設定内容を読み込めるようになった。
設定するイヤホンを指定する
test01.txtのタブに戻りSelected Deviceを追加する。

Selected Devicesの「Change」から、音質を変更したいイヤホンを指定する。

今回はXiaomi Redmi Buds 6を指定した。
つづいてGraphic EQを追加する

私は細かく調整したいので31bandを選んでいる。
このイヤホンは高音域が不足していて、なんだか全体的にラジオ音源のような、少しこもった音に聞こえた。
そのため、不足している高音域を補ってみようと思う。
Graphic EQで音質を調整する
音楽やradikoを流しながら、Graphic EQをマウスでドラッグして高音域を増加させた。
今回は4kHz以上の高音域を中心に調整している。

下の赤いグラフを見ると、4kHz以上の高音域が増幅されているのが分かる。
私はイコライザーを触ってきた期間が長いので、耳で聴きながら大体の調整はできる。
ただ、簡易マイクを使って音の良いイヤホンの周波数特性を測定し、その音に近づける方法も試してみた。
簡易的な方法ではあるが、かなり実用的なレベルまで近づけられたので、こちらはまた別の記事にしたいと思う。
ゲインを下げて音割れを防ぐ
今回は高音域を上げて調整したので、イヤホンに本来設定されている音量よりも全体の音が大きくなった。
そのため、Preamplificationを追加してゲインを少し下げておいた。

本当は赤い部分がすべて無くなるくらいGainを下げたいのだか最大音量も小さくなるので音割れが発生しない程度に-2.8dB下げておいた。

周波数を上げすぎると音が割れる原因になる。
また、極端に上げるとイヤホンへの負担も考えられるので、実際の音を確認しながら程々にしておいたほうがいいだろう。
逆にイヤホンの音が小さくて困っている人は、ゲインを少し上げて使うのも一つの方法だ。
これで1台目のイヤホンの調整は完了になる。
2台目以降のイヤホンを追加する
ほかのイヤホンも設定したい場合は、test02.txt、test03.txtというように新しい設定ファイルを追加していく。
まずはconfig.txtのタブを開く。
続いて、
「プラスボタン → Control → Include」
の順にクリックして、新しいIncludeを追加する。

あとは前述の流れでtest02.txtを作成し、それをIncludeに設定する。

イヤホンを5個持っている人なら、test05.txtまで作成するような流れだ。
あとがき
config.txtに直接イコライザーなどを設定すると、すべてのデバイスに同じ設定が反映されてしまう。
しかし、Includeを使ってデバイスごとに設定ファイルを分ければ、
イヤホン1では高音域をブースト。
イヤホン2では低音域をブースト。
といった使い方もできる。
私はEqualizer APOを主にイコライザーとして利用しているが、ほかにもさまざまな音の調整が可能だ。
ゲームをする人なら、敵の足音が出やすい周波数を調べ、その音域をブーストして足音を聞きやすくする方法もよく使われている。
また、調整できるのは出力デバイスであるスピーカーやイヤホンだけではない。
入力デバイスであるマイクの音質も調整できる。
無料で利用できるソフトとしてはかなり高機能なので、まずはイコライザー機能だけでも試してみてほしい。
安いイヤホンでも、Equalizer APOで調整すれば自分好みの音に近づけられるかもしれない。
私はこんな使い方をしている
私はAmazonで安いBluetoothイヤホンを2個購入し、Equalizer APOでApple AirPodsに近い音へ調整して使っている。
2個あれば片方の充電が切れても、もう片方にすぐ切り替えられるので、ほぼ充電待ちを気にせず無線イヤホンを使い続けられるのが便利だ。
また、安いイヤホンなら数年使ってバッテリーが劣化しても気軽に買い替えられるので、コストパフォーマンスもかなり良いと思っている。
ただ、経験上まったく同じモデルは数年後には販売終了していることが多い。そのため私は、その時点で評価の良い低価格イヤホンを購入し、Equalizer APOで自分好みの音へ調整して使っている。
設定が面倒くさくてお金で解決したい人は安くて評判の良いAnkerの製品もおすすめだ。
EqualizerAPOが使えない場合などはK20iを使っている。



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