
約6年使ったリビング用の中古PCを、約2万円の中古ESPRIMO D7010/FXに買い替えた。Windows 11のインストールまで終わったので、今回は旧PCと並べて性能と消費電力を測ってみた。
気になっていたのは、ベンチマークの順位よりも普段の使い勝手。旧PCでもYouTubeは見られるけど、全画面にしたり別の操作を加えたりすると、余裕のなさを感じていた。
測ってみると、CPUのマルチ性能は約2.9倍。起動も約45秒から約19秒になった。ただ、一番違いを感じたのはYouTubeを複数タブで開いたときだった。しかも、普段使いの消費電力は新PCのほうが低い。
旧PCと新PCのスペック
旧PCはESPRIMO D583/GX、新PCはD7010/FX。どちらもメモリは16GBで、Windows 11を使っている。CPUだけでなくSSDやGPUも変わっているので、今回はPC全体の買い替えとして比較する。
| 項目 | 旧PC | 新PC |
|---|---|---|
| 本体 | ESPRIMO D583/GX | ESPRIMO D7010/FX |
| CPU | Core i5-4570 | Core i5-10500 |
| コア・スレッド | 4コア4スレッド | 6コア12スレッド |
| メモリ | 16GB DDR3 | 16GB DDR4 |
| GPU | Radeon HD 7570 1GB | Intel UHD Graphics 630 |
| SSD | Intel SSD 545s 256GB・SATA | M.2 NVMe 256GB |
| OS | Windows 11 | Windows 11 |
型番や世代が変わると、どのくらい違うのか。まずはCPU・SSD・GPUを測り、後半でいつものYouTube再生と消費電力を比べていく。
CPU性能|Cinebench R23
Cinebench R23の結果はこんな感じ。マルチコアの伸びが大きいけど、シングルコアも上がっていた。
| Cinebench R23 | 旧PC | 新PC | 新/旧 |
|---|---|---|---|
| Multi Core | 2,361 pts | 6,881 pts | 約2.91倍 |
| Single Core | 743 pts | 1,166 pts | 約1.57倍 |
旧PCの結果画面では、左上にMulti Core 2,361 pts、Single Core 743 ptsが表示されている。

これでも普段の動画視聴はできていた。ただ、何か別の処理を重ねる場面では余裕が少なかったので、新PCでどれだけ変わるかが気になるところ。
新PCでは同じCinebench R23でMulti Core 6,881 pts、Single Core 1,166 ptsになった。

マルチとシングルで伸び方が違うので、何をしても一律に2.9倍速くなるわけではない。それでも、旧PCからの買い替えでCPU性能が大きく上がったことは分かる。
SSD速度|SATAとNVMe
SSDはIntel SSD 545sからM.2 NVMeへ変更した。CrystalDiskMarkで見ると、大きく伸びたのはシーケンシャルの読み書きだった。
| 測定項目 | 旧Read | 新Read | 旧Write | 新Write |
|---|---|---|---|---|
| SEQ1M Q8T1 | 560.49 | 1,831.10 | 455.40 | 1,118.25 |
| SEQ1M Q1T1 | 498.06 | 1,530.84 | 377.91 | 1,143.93 |
| RND4K Q32T1 | 293.44 | 264.55 | 238.59 | 460.94 |
| RND4K Q1T1 | 33.92 | 53.92 | 86.27 | 91.29 |
単位はすべてMB/s。旧PCの画面でも、SEQ1M Q8T1のReadは560.49、Writeは455.40になっている。

旧PCもHDDではなくSATA SSDを使っていた。その状態からの変更なので、「HDDからSSDにしたとき」とは違う比較になる。
新PCのSEQ1M Q8T1はRead 1,831.10、Write 1,118.25。読み込みは約3.3倍、書き込みは約2.5倍だった。

ただし、小さいデータを扱うRND4K Q1T1では、特にWriteの差が小さい。RND4K Q32T1のReadは新PCのほうが低かった。全部の項目が一律に速くなったわけではないので、普段の操作までそのまま3.3倍になるとは考えないほうがいい。
GPU性能|ドラクエXベンチ
GPUも気になったので、ドラゴンクエストXベンチマークを実行した。設定は両方とも標準品質・1920×1080・ウィンドウで揃えている。
| PC | GPU | スコア | 評価 |
|---|---|---|---|
| 旧PC | Radeon HD 7570 1GB | 3,425 | 普通 |
| 新PC | Intel UHD Graphics 630 | 4,564 | 普通 |
旧PCには単体グラボが入っているけど、今回のベンチでは新PCの内蔵GPUのほうが高いスコアになった。両方とも評価は「普通」。これだけでゲーム全般の性能を決めるつもりはないけど、古いグラボ付きだから新しい内蔵GPUより速い、とは限らない結果だった。
起動時間と消費電力
起動時間は、電源を入れて自動ログインし、マウス操作ができるようになるまでで測った。旧PCが約45秒、新PCが約19秒。約26秒短くなり、待ち時間は半分以下になった。
CPUとSSDの両方が変わっているので、短縮分をどちらか一方の効果とは切り分けられない。でも、毎回使うときの待ち時間が減るのは分かりやすい変化だ。
性能が上がったぶん電力も増えるのかと思ったけど、普段使いでは逆だった。
| 状態 | 旧PC | 新PC |
|---|---|---|
| アイドル | 約33W | 約18W |
| YouTube再生 | 約65W | 約25W |
| Cinebench R23 Multi | 約80〜90W | 安定後約90W・瞬間約127W |
アイドルで約15W、YouTube再生では約40W低くなった。高負荷時の持続値は意外と近く、新PCは瞬間的に約127Wまで上がっている。「いつでも新PCのほうが省電力」という結果ではないけど、リビングでよく使う状態では低くなっていた。
ヒートシンク付きNVMeはベンチ終了時47℃
新PCの温度もHWMonitorで確認した。今回の測定でCPU Packageの最大は67℃。NVMeは通常約41℃で、CrystalDiskMark終了時には47℃になっていた。
NVMeにはAmazonで買った安価なM.2用ヒートシンクを付けている。写真はSSDへサーマルパッドとブラケットを合わせている途中のもの。

ヒートシンクなしの状態とは比べていないので、何℃下がったかまでは分からない。今回は装着した状態での温度記録として残しておく。
YouTube再生の余裕
ベンチの数字以上に分かりやすかったのは、いつもの動画視聴だった。旧PCも1本の再生が落ち着けばCPUは30〜40%程度。ただ、全画面化やウィンドウサイズ変更などを加えると、90%近くまで上がることがあった。
新PCでは1本再生時のCPUは約28%。全画面から戻しても、旧PCほど負荷が跳ねず、再生しながら操作する余裕があった。
さらにYouTubeを約10タブ開くと、旧PCはCPU 99%に。タスクマネージャーのCPUグラフでも、高い負荷が続いているのが見える。

動画を見るだけなら使える。でも、そこへ別の操作を足すと余裕がない。旧PCで感じていたことが、この状態だと分かりやすい。
新PCは約10タブ開いても少しすると落ち着いた。下の画像はメモリ画面だけど、左側のCPU欄には16%と表示されている。

タブ移動や動画切り替えで少し読み込む程度で、旧PCより明確に余裕がある。メモリは新PCでも約70%使っていたので、負荷が全部なくなったわけではない。それでも、CPUが張り付いた旧PCとは操作中の感じが違った。
この99%と16%は、今回それぞれの環境で測った時点の値。動画の画質や再生状態、バックグラウンド処理まで厳密に揃えた検証ではないし、10本同時再生の性能を測った結果でもない。CPU使用率だけから「約6倍速い」とは言えないけど、今回の使い方では新PCの余裕が大きかった。
まとめ|買い替えの効果
第4世代のi5-4570から第10世代のi5-10500へ。CPUのマルチ性能は約2.9倍、SSDのシーケンシャル読み込みは約3.3倍になり、起動も約45秒から約19秒へ短くなった。
でも、リビングPCとして一番うれしいのは、YouTubeを見ながら別の操作をしても余裕があることだった。通常時の消費電力まで下がったので、今回の使い方では買い替えの効果を感じられた。
どんな中古PCを選んだか、購入までの話は前の記事にまとめている。
SSDなし・OSなしの本体から使える状態にするまでの作業は、Windows 11のインストール記事に残してある。
約2万円の中古本体への買い替えでも、今回の旧PCからなら普段使いの差はしっかりあった。ベンチが高くなっただけで終わらず、いつもの操作が楽になったのが一番の収穫だった。






